アーキレーベルが構造体で採用している、SE構法。
その特徴は、なんといっても・・・
『木造でありながら、大きな空間、大きな開口をつくることができる』というところです。
しかも、『工学的に安全に!』です。
下の写真は、弊社ショールームのホールで、部屋の幅は5m!
主に業者さんとの打ち合わせ空間として使っていますが、上部の吹き抜けと合わせてとても開放感があります。
ですが・・・
そんな大きな空間をすっきりとつくれるSE構法でも、あえて、梁(はり・・・柱と柱をつなぐ横架材)を追加したり、柱を追加したりする場合もあります。
例えば・・・
このお宅の、リビングと少し上の畳コーナーの境にある梁・・・
これは、構造上必要なかったのですが、あえて入れました!
実は、この梁の裏には、ロールスクリーンが隠されておりまして・・・
リビングと畳コーナーの仕切りに使えるようになっています。
斜め天井なのでロールスクリーンは取り付けられないし、引き戸もつけられない・・・
でも、お子さんがお昼寝をしたり、来客が着替えたりするのに仕切りたい、ということで、あえて梁を設け、天井の板と同じ色に塗ってなるべく目立たなくしました。
梁がなければ、すっきりときれいな空間にもなりますが、でも機能性も大事ですね。
こちらのお宅の2階ホール。
吹抜けに面する部分に格子で目隠しをしてある、という空間ですが・・・
奥の梁が構造上必要な梁。手前の梁は構造上必要ではないダミーの梁。
というのも・・・
冬場の洗濯ものを干す場として使っていただくために・・・
物干し金物を取り付けるための梁!を追加しました。
物干し金物は、通常天井に取り付けて使うのが一般的ですが、このお宅は、明かり取りのための吹き抜けがあるため、物干し金物をつける天井が近くにない・・・ということで梁を渡して対応しました。
ちなみに、2階なので、1階の薪ストーブや床暖房の暖気が上がってきて、洗濯物がよく乾く場所です。
他にも・・・デザイン上、柱や梁を入れる場合もあります。
天井に梁を見せたいというご要望にお応えして梁を追加したもの。
吹き抜け天井の手前三つの梁は、デザイン上追加した梁です。
(屋根の形によっては、不可能な場合もありますが・・・)
階段の手すりのデザインとからめて柱を追加したもの。
(これは、SE構法の柱ではないんですけどね。)
そして・・・
反対に、どうしても構造上必要な柱や梁が空間内に出てくる場合もあるんです。
それは次回に!
Suzuki