その設計ポイントとは…
まず第一に、何と言っても…
従来の基礎構造計算は、基礎梁と耐圧版を別々に設計していたのに対し…
新しい基礎構造計算は、基礎梁+耐圧版と立体的に設計可能になったことです。
そして第二に、地盤に関して…
従来は、良好地盤、軟弱地盤などの特性は、基礎には反映されず…
すべて軟弱地盤を想定した設計となっていました。
地盤改良など、補強を行っているにも関わらず、基礎設計にはその補強の効果が反映されていなかったのです。
しかし、新しい設計では、地盤の特性により、固い地盤、軟らかい地盤、補強地盤と分けて、合理的な設計が可能となりました。
そして第三に、基礎形状をシンプルにしたことです。
それは、スラブ補強が必要な部分だけに、ピンポイントで補強を行うことができるようになったためです。
以上が新しい基礎設計の改良点ですが…
この『全フラット仕様』のベタ基礎は、全てにおいて対応可能というわけではありません。
まず、2階建までの建物しか採用できませんし…
地盤の特性を考慮した精緻な設計手法であるため、基礎計算前に、地盤調査を実施していることが前提です。
そして、敷地内に高低差があり、基礎底が現れてしまうような敷地条件では採用できません。