7月に入ってから、日中は蒸し暑い日が続いていますね。
かと言って、何となくまだ冷房はつけたくないですし…
と、そんな日が続いていますが、ここ東区の現場では朝から鋼管が搬入されました。
この現場は、前回の地盤調査の結果…
残念ながら、地盤改良の『要対策!』となったのですが…
その改良方法が、ご覧の通りの『小口径鋼管杭』という訳です。
この工法の選択理由は、主に二つ…
ひとつは、オーガー等の掘削の際に、側方土圧の影響で、近接する周囲のブロック塀の損傷の恐れと…
もうひとつは、セメント系固化材を使用した工法を選択すると、固化不良の発生が懸念される土が存在する可能性があることです。
以上のことから…
現場で造成する地盤改良とは異なり、工場生産された鋼管は品質が一定であり…
また、土質(腐植土)にも左右されないことから『小口径鋼管杭』の採用となったのですが…
まずは鋼管を吊り込んで…
杭芯上にセットして、回転軸を鋼管杭内に挿入し…
建入れ確認を行って準備完了です。
ちなみに…
杭頭の中はこんな感じで…
杭を回転させるための回転金具が、鋼管の内部に溶接してあります。
また、回転軸の先端はこんな感じで…
これと鋼管がかみ合って、打撃されずに回転圧入されます。
以上のように、杭を回転させながら圧入していくのですが…
貫入モーターの力と施工機の重さを反力にして圧入されていきます。
この小口径鋼管杭の支持力は、軟弱層を素通りし、換算N値15以上の堅固な地層に根入れするので…
長さ6mの1本目(下杭)はスゥ~と入っていくのですが…
ここで、裏当てリングを下杭の内部に取付けて…
長さ2.5mの2本目(上杭)を建て込み…
全周を溶接すれば…
直径がφ114.3㎜で長さ8.5mの小口径鋼管杭の出来上がりです。
その後は、また上杭の圧入を開始して…
設計杭深度まで到達したら完了となるのですが…
柱状地盤改良が摩擦で建物荷重を支えるのに対して、鋼管はその先端支持力で沈下を防止するので…
設計杭深度に近づけば近づくほど、ペースが落ちます。
最後に杭頭キャップを取り付けて、完了となるのですが…
明日までに全部で37本を打ち込みます。